(男鹿水族館HPの展示フロアをお借りました) (画像をクリックすると大きくなります) |
<< 極地の生きもの−→(7)ホッキョククマの広場→(8)ホッキョククマの水槽−→(9)ペンギン >> ● 極地の生きもの 地球上にある「極地」は南極と北極です。 南極は南緯60度以南の陸域と海域をさし、大部分が氷に覆われた大陸です。 海の水温は最低でも-3度あり、豊かな生命を育んでいます。 氷の下ではたくさんの植物プランクトンが繁殖し、それを餌とする動物プランクトンや、これを食べる魚 や鳥、海産哺乳類などが食物連鎖を形成しています。 北極は北緯66度以北までの海域をさします。 ほとんどの季節は氷に覆われていますが、夏の6月〜9月は開氷面ができます。 食物連鎖はほぼ南極と同じですが、その頂点には大型哺乳動物のホッキョクグマが位置します。 近頃、両極地とも環境の変化が起こり、氷が溶け始めたり、有害物資の蓄積が問題になっています。 北極海とホッキョククマ 北極には南極と異なり「北極」と呼ばれる大陸はありません。 北極とは地球の北極点を中心とする、北極海と周辺の島々、大陸沿岸部などを含む地方の総称 で、真冬に太陽が昇ることのない、北緯66.6度(66度33分)以北の地域を北極圏と言います。 北極海は、ユーラシア大陸、グリーンランド、北アメリカ大陸などによって囲まれた海で、北極点周 辺は一年を通じて、その他も冬には多くの場所が氷に覆われています。 環境の厳しい氷の海ですが、ホッキョクグマ(シロクマ)やカリブー、ジャコウウシ、ホッキョクギツネ などの陸生哺乳動物、アザラシやセイウチや一角クジラ、ベルーガなどのクジラ類の海洋生物な ど、多数の動物が生息しています。 中でもホッキョクグマは北極にだけ生息し、氷のある地域から離れることなく移動をするため、昔 から「偉大なる旅人」と呼ばれています。 ホッキョクグマって? クマの仲間であるにも関わらず、海との関わりが深く一生のうち約半分を流氷の上で生活します。 希少動物でもあり、また、陸上動物のうち最大の肉食獣で、最も恐れられている種です。 ホッキョクグマの毛 次の2種類があります。 1 短く、体表に密集する白い毛 2 芯が空洞で長く透明な毛毛をもって光にかざすとストローのようで、すり抜けてみえます。 これは氷からの反射光を吸収し、体温を保持する役目があります。 ホッキョクグマの皮膚 皮膚は、実は黒い色をしています。 これは体温の放散を防ぐのと、太陽熱を吸収するのに役立っています。 ホッキョクグマの耳 他のクマに比べ小さい。 これはできるだけ体温放出を少なくすることで、厳しい寒さから身を 守る手段の一つといわれています。 ホッキョクグマの食べ物 野生ではアザラシが主食です。 他、小動物・鳥・クジラなどの死体、魚介類・マッシュルーム・ 草・木の実・海藻などを食べる、雑食性動物です。 ホッキョクグマの大きさ 生まれたときは600〜700gと人間の手のひらにのるくらいの大きさですが、成獣になるとオスで 体長2.5〜3m、体重350〜600kg、メスで体長2.5m、体重150〜300kgにまで成長します。 メスはオスの約半分の大きさです。 日本の野生動物の中で最大の体格をもつエゾヒグマが 150〜300kgですから、シロクマがいかに大きいかが推測できます。 ホッキョクグマの寿命 飼育下でおよそ25〜30年、野生ではさらに短いと考えられています。 ホッキョクグマの繁殖 ホッキョクグマの繁殖期は3月〜6月で、メスは11月〜12月に巣穴で出産します。 赤ちゃんは2頭産むことが多く、3月〜4月まで巣穴で過ごします。 母親は約28ヶ月(2年4ヶ月)まで子供の世話をすると言われています。 ● (7)ホッキョククマの広場・・・上から眺めることができます。 ● (8)ホッキョククマの水槽・・・途中から見えます。 案内板を見ながら進んでいくと。左側にはペンギンの剥製が並んでいます。 ● (9)2種類のペンギンを飼育展示しています。 ジェンツーペンギン 生息地・・・南極半島と亜南極の島々 天敵・・・ヒョウアザラシ、オタリア、シャチ 保全状況・・・準絶滅危惧種(NT) 主な脅威は気候変動、海洋汚染、餌の魚の漁業との競合など 頭部の白い模様 黄色いクチバシ 最速の泳ぎをうむ翼(フリッパー)時速36km 3番目に大きなペンギン 体長/75〜90cm 体重/4.5〜8.5kg 黄色い脚 長い尾羽 キタイワトビペンギン 生息地・・・トリスタンダクーニャ諸島、ゴフ島 天敵・・・サメ、オットセイ、トウゾクカモメ 保全状況・・・絶滅危惧IB(NT) 主な脅威は気候変動、タンカー事故による油汚染など 黄色い飾り羽 オレンジ色のクチバシ 体長/55〜65cm 体重/1.6〜4.0km ピンクの脚 裏は黒色 岩場の斜面にコロニーをつくり生活 岩を跳んで移動する姿から→”イワ” ”トビ”ペンギン 餌 野生のペンギンは、小魚、オキアミ、イカ、タコ、クラゲなどを食べて暮らしています。 GAOでは、数種類の魚やオキアミを与えています。 アジ・・食べにくいため、人気がない アジが好物なのは、ジェンツー数羽だけ シシャモ・・子持ちシシャモではなく、オスを使用 イワトビもジェンツーもよく食べる オキアミ・・ジェンツーがよく食べる 赤い色素を多く含んでおり、オキアミをよく食べるペンギンはクチバシや足の色が濃い 個体の見分けかた たくさんいるペンギンを見分けるために、翼の付け根にプラスチックのバンド(翼帯)をつけています また、すべての個体にマイクロチップを埋め込んでいるので、バンドが外れてしまって大丈夫です ペンギンの名前 GAOで生まれたペンギンのなかには、名前がついている個体がいます。 名前はその年の飼育担当者のひらめきで決めています (インスピレーションがわかず名前を付けてもらえなかった年も・・・) 由来 2011年→スイカ・パプリカ(野菜・果物) 2012年→フアンタ(ジュース) 2013年→バンビ(ディズニー映画) 2014年→ビービー(スタッフの愛車) 2015年→うまい棒の味 2016年→オリンピックの開催都市 2017年→(名前なし) 換羽 GAOにいる2種類のペンギンは、1年に1度、全身の羽が生え変ります(換羽)。 換羽中はうまく泳ぐことができなくなるため、ペンギンたちは換羽が終わるまでの2〜3週間を、陸 上で絶食したまま過ごします。 換羽のまえにたっぷりと餌をとり体重を増やしてから換羽に入りますが、換羽終了までに体重は 半分くらいまで減ってしまいます。 内側から新しい羽が生えてきて、外側の古い羽がどんどん抜け落ちていきます。 * ペンギン社 ペンギンは、ほぼパートナーを生涯変えることはありません。 ここで願掛けをすれば、きっと良いご縁あることでしょう。 (画像をクリックすると大きくなります) ● (入口へ) ● |