(6)大師堂

                               



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   ● 大師堂 (国宝 西院御影堂 南北朝時代)
        西院は伽藍の西北部にあり、弘法大師の住房で、大師の念持仏、国宝・不動明王像(秘仏)一軆が
        安置され不動堂とよばれていました。
        康暦元年(1379)焼失しましたが、その翌年には再建され、さらに10年後の明徳元年(1390)には北
        側に国宝・弘法大師像を拝するための礼堂と中門を加え現在の姿となりました。
        堂内には不動明王と弘法大師像が祀られ、弘法大師信仰の中心となっている御堂です。
        入母屋造りの礼堂、切妻の中門、ゆるやかな勾配の総檜皮茸の屋根がその優美さを際立たせて
        います。
          不動明王像(国宝・秘仏)
            弘法大師御作で、大師の念持仏と伝えられる。
            大師が御入定のため高野山へ向かわれた際、蓮花門まで見送られた伝説がある。
            秘仏とされ、平安末期の第42世東寺長者、寛信師が像の光背を修繕したところ、すぐ入寂し
            たため、以来一切御開帳が無い。
            一方では強い御利益があると厚く信仰を集め現在、正月と毎月21日に護摩供養が行われる

                             


          


                  


    * 大師堂後堂(南面)

               


   ● 三面大黒天
        大黒天は天地の神で、大地は糧を表し土は槌で表され、それを振ると福寿円満が訪れます。
        毘沙門天は四天王の北方の守護神で、財宝を司る神です。
        弁財天はインドでは河の神で、弁舌、音楽、技芸上達の神です。
        その三体の天神が合体したものが三面大黒天で、東寺・大黒堂にお祀りされているのは、お大師
        様作の像と伝えられています。
        我々の誓願をことごとく成満しお救い頂けるこの三面大黒天と御縁を結ばれ、無上の大功徳の霊
        験をお授かり下さい。
        大黒天、毘沙門天、弁財天、三尊のご利益が一度に授かれます。   御札あります

                  


   ● 不動明王(安産祈願)

                      


   ● 天皇・皇后両陛下 東寺行幸記念の松

   ● 国宝 西院御影堂   司馬遼太郎
        私は毎年、暮れから正月にかけて京都のホテルですごす習慣をもっている。
        訪ねてくるひとに京都のどこかの寺をそのときの思いつきのままに案内するのだが、たいてい電話
        での約束のときに、 東寺の御影堂の前で待ちましょう。  ということにしている。
        京の寺々を歩くには、やはり平安京の最古の遺構であるこの境内を出発点とするのがふさわしく、
        また京都御所などよりもはるかに古い形式の住宅建築である御影堂を見、その前にたち、しかるの
        ちに他の場所に移ってゆくのが、なんとなく京都への礼儀のような気がして、そういうぐあいに自分
        をなじませてしまっている。
        空海に対する私の中の何事かも、こういう御影堂へのなじみと無縁でないかもしてない。
           「古往今来」(中公文庫) 「司馬遼太郎が考えたこと8」(新潮文庫)
           収録の「歴史の充満する境域」(昭和51年)より抜粋

    * (天皇・皇后両陛下 東寺行幸記念の松)

                                 


                          


   ● 尊勝陀羅尼の碑
        本来は北野天満宮(京都市上京区)の宗像社のそばに、嘉永6年(1853)比叡山の僧願海によって
        建てられたものです。
        慶応4年(1868)の神仏分離令によって、この場所に移されました。
        この周辺を回りながら、亀の頭や手足などを撫でて、その掌で自分の患部をさすると、万病に効く
        ということで信仰を集めています。

      万病ぬぐい
        尊勝陀羅尼碑の下の亀に見えるのは中国の想像上の動物の贔屓(ひいき)で、竜の子とされ、重
        い物を背負う事を好み、甲羅に建つ石塔は永遠不滅と言われ、古来より石柱・石碑・墓の土台に
        用いられており、万病平癒の御利益があると信仰を集めております。
        万病ぬぐいの布で贔屓を擦り、自身の患部を擦ってください。
        傷病が治ったり効果が薄くなったと感じたら後方にある布納めの棒に結んで納めてください。
        万病ぬぐいの布は御影堂に御座います。

                         


                                     


   ● 天降石(てんこうせき)
        古くからこの地にあったと伝えられ、江戸時代には護法石(五宝石)或いは不動石と呼称され、いつ
        の頃からか天降石と呼ばれる様なりました。
        石を撫でた手で体の悪い個所を擦ると病が治ると信仰され、別名撫石(なでいし)とも呼ばれていま
        す。

                  



                            



                     


   ● 高野山遙拝所
        ここより南方に高野山があります。
        お大師様は東寺を真言宗の根本道場、高野山を修禅の道場と定められ、この二大寺を特に大切
        にされ、承和2年(835年)3月21日、62歳の御歳に高野山で御入定なされました。
        ここから高野山奥之院の大師様にお参り下さい。   合掌

     高野山弘法大師第一番のご詠歌
        一、ありがたや高野(たかの)の山の岩かげに  大師はいまだおわしますなる
     東寺弘法大師第一番のご詠歌
        一、空海の心のうちにさく花は   弥陀よりほかにしる人はなし
     東寺弘法大師第二番のご詠歌
        一、みは高野(たかの)こころは東寺におさめおく  大師の誓いあらたなりけり
             南無大師遍照金剛 (七反)  お唱えください     平成22年6月吉祥日

           


                   


   ● 輦庫(れんこ)
        以前、舎利輦などが納められていた建物です。
        舎利輦が国宝指定され収蔵庫に納められ、現在輦庫には入っていません。
          舎利輦・・・弘法大師請来の仏舎利の入った舎利塔を、法要の時に安置するものです。

                  



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