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<< 中世の隧道−→金沢文庫に通じるトンネル−→金沢文庫 >> ● 中世の隧道(史跡・称名寺) この隧道(トンネル)は、中世につくられたものです。 称名寺の伽藍が完成した元亨3年(1323)に描かれた「称名寺絵図」には、阿弥陀堂のうしろの山麓 に両開きの扉があり、その洞門の位置に一致します。 江戸時代には、隧道の向う側には「文庫がやつ」という地名があったことが、記録されており、鎌倉 時代の金沢文庫の遺跡の有力な候補地です。 県立金沢文庫の建設直前の発掘調査では、この隧道に続く中世の道路が検出されております。 なお、東側は風化が進んでいますが、西側は、比較的旧状を残しており、扉の支柱の痕跡も見られ ます。 この隧道は、国指定の史跡称名寺と金沢文庫をつなぐ重要な遺跡で、永久に文化財として保存さ れます。 * (右/反対側より) * (左/石仏群)・・(右/八角堂方面へ) ● 称名寺境内から県立金沢文庫に通じるトンネル * (右/金沢文庫側より) トンネル内には歌川広重の金沢八景のパネルがあります。 *瀬戸秋月 *乙艫帰帆 *平潟落雁 *内川暮雪 *洲崎の晴嵐 *小泉の夜雨 *称名の晩鐘 *野島夕照 ● 金沢文庫 金沢文庫と称名寺の文化財 右手のトンネルの先に神奈川県立金沢文庫が建つ。 この一帯は「文庫ヶ谷/ぶんこがやつ」と呼ばれていたので、中世の金沢文庫がこのあたりにあっ たものと推定されている。 金沢文庫は、北条実時・顕時・貞顕の金沢北条氏三代によって収集された和漢の貴重書を納め た倉庫であったが、元弘3年(1333)5月、鎌倉幕府滅亡によって主を失い、蔵書は称名寺が管理 するところとなった。 しかし金沢文庫本の大半は、室町幕府・上杉氏・小田原北条氏・豊臣秀次・徳川家康・加賀前田 氏など、歴代の権力者によって外へ持ち出されてしまった。 現在の金沢文庫は、称名寺に伝来した美術工芸品・古書・古文書などおよそ二万点を収蔵する 博物館として運営されている。 大橋新太郎氏の寄付を受け、神奈川県によって昭和5年に史跡称名寺境内(後方阿弥陀院の芝 地)に建設され、平成2年に現在地の新館に移転した。 神奈川県立金沢文庫では、国宝「四将像/ししょうぞう」(金沢北条氏歴代肖像画)・「文選集注/も んぜんしゅうちゅう」をはじめ、重要文化財「金沢文庫」(4,149通)・「宗版一切経/そうはんいっさい きょう」(3,486帖)・「称名寺聖教」(13,027点)および絵画・彫刻・工芸品など、鎌倉文化の精華を伝 える貴重な文化財を保管し、調査を進めるとともに、展覧会を開催して研究成果を一般に公開して いる。 会館時間 9時〜16時30分(入館は16時まで) 休館日 月曜日(祝祭日の場合は開館、翌日休館) 年末年始 館内整備、展示替えのため臨時休館があります。 観覧料 一般250円(150円)、20歳未満・学生150円(100円) 65歳以上・高校生100円 中学生以下・障がい者の方は無料 *()内は20名以上の団体料金 *特別展開催時は特別展観覧料になります。 (画像をクリックすると、大きくなります) ● (入口へ) ● |