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<< (6)傍花閣−→(4)園林堂−→(5)廬庵−→[4]廬庵(ろあん)の春日燈篭−→ −→[13]丹楓渓−→[12]獅子吼−→句碑 >> ● (6) 傍花閣 (ぼうかかく 1892(明治25)年再建) 園林堂(持仏堂)の東方、山門にあたる位置に建てられています。 庭園内には珍しい楼門作りで、左右側面に山廊と呼ばれる階段の入口があり、階上には四畳半 の部屋を設けています。 部屋の天井中央には磁石板に十二支を配した珍しい図様が描かれています。 ● (4)園林堂 (おんりんどう 1957(昭和32)年再建) 傍花閣に対応する持仏堂です。 正面四間で、中央間には桟唐戸を吊り、仏堂風な意匠としています。 「園林」とは元来、中国宮廷に設けられた大規模な庭園の意ですが、仏典では「浄土」を表す表現とし て用いられ、桂離宮にも同じ「園林堂」という持仏堂があります。 堂の正面軒下には「元亨釈書/げんこうしゃくしょ」の著者として知られる南北朝時代の禅僧・虎関師 練(こかんしれん)の揮毫(きごう)による「園林」の扁額が掛けられています。 室内は、中央の仏間と三方にめぐった入側ともに、棟方志功(版画家・1903〜1975)が竣工の翌年に 描き上げた「天に伸ぶ杉木」「河畔の呼吸」と題された42面の襖絵で飾られています。 ● (5)廬庵 (ろあん 1957(昭和32)年再建) 二階建の茶室です。 階下は七畳で、西側に床をかまえ、二方に縁がついています。 屋上は主室四畳半に、台目三畳の次の間を付しています。 主室北側を板敷とし、中央に赤松の曲木を立てて左を床とし、右脇には二重棚があります。 二方の肘掛窓からは眺望を楽しむことができる煎茶席です。 前庭の露地には珍しい形の屋根の中門が開かれています。 ● [4]廬庵(ろあん)の春日燈篭 茶席「廬庵」の露地に建つ石燈篭で、江戸初期の制作といわれます。 六角形の笠の屋根には降り積もった雪が刻みだされているのが特徴です。 ● [13]丹楓渓 (たんぷうけい 左の画像はパンフレットから) 回棹廊の北端から印月池北岸沿いの園路の両側に楓が植えられ、秋は見事な紅葉を見せてくれ ます。 「丹」とは朱色を表す語で、紅葉の美しい渓谷を模した一帯です。 ● [12] 獅子吼 (ししく) 印月池北東岸に入り込んだ、入り江の奥にある築山の石組みの下部に注水口が穿たれており、 獅子吼と名づけられています。 印月池の水源の一つで、古くは高瀬川の水が引かれていましたが、現在は地下水を汲み上げ、 流れとしています。 通常見られるような滝の石組みではなく、山腹から湧き出す泉のような形式に造られている点 が、渉成園の中でもたいへん珍しい景物となっています。 ● 句碑 (左) 句佛十七回忌 独り句の推敲(すいこう)をして遅き日を 虚子 高濱虚子。 本名 清。 1874(明治7)年2月22日生まれ。 1959(昭和34)年4月8日没。 85歳。 (中) 勿體なや祖師ハかみこの九十年 九佛 大谷句佛。 本名 光演。 1875(明治8)年2月27日生まれ。 1943(昭和18)年2月6日没。 68歳。 (右) 愕然としてひるねさめたる一人哉 碧(梧桐) 河東碧梧桐。本名 秉五郎(へいごろう) 1873(明治6)年2月26日生まれ。 1937(昭和12)年2月1日没。 64歳。 (画像をクリックすると、大きくなります) ● (入口へ) ● |